BOYS AND MEN本田剛文の「読まぬなら読ませてみせようホトトギス」

行動の意図、伝わらずとも

2018.06.18 10:00

 東京にて、かなり混雑している電車に乗っていた時のことです。ちょうど僕の目の前には、お母さんに抱っこされた1歳くらいの赤ちゃんがいました。

 「かわいらしい子だ…元気に育ってくれよな」なんて余計なお節介を心の中でしていると、たまたまそのタイミングで、赤ちゃんが僕に100点満点の笑顔を向けてくれました。僕はそれに負けず劣らずの笑顔を返したわけですが、ふと気付くと赤ちゃんのお母さんが実にけげんな表情をしています。それもそのはず、途中から見れば僕は過剰な笑顔で我が子を眺める見知らぬ男なわけです。お母さんに不安な気持ち、あるいは不信感を抱かせてしまったのは、僕の想像力不足が招いたことでした。 ...

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